Googleアナリティクス4(GA4)のディメンションと指標【UAと比較】

本記事では、Googleアナリティクス4(GA4)に登場する用語や指標を解説します。

GA4では、これまで広く使われてきたユニーバルアナリティクス(UA)に対して、用語や指標がいくつか変わっています。

本記事を見ると、そのあたりの違いをさっと理解することができますよ。

目次

GA4でよく使うディメンション

ディメンションとは

ディメンションとは、「○○ごとに△△を見る」といったときの○○の部分を指します。

ディメンションは一部の例外を除き、数値以外の文字列で表されます(例:URL、デバイス種別、新規・リピート)。

GA4のレポートの表では、1番左の列に表示されます。

データ探索」では、ディメンションの横の[+]をクリックすると、

大枠の「カテゴリ」の中に、ディメンションが表示されています。

※上図において、点線の下線がついてるものは、マウスをあわせると説明が表示されます。

よく使うディメンション

以下に、よく使うディメンションを列挙しました(参照:ヘルプ)。

カテゴリディメンション名意味
イベントイベント名取得しているイベント名page_view
コンバージョンイベントコンバージョンとして設定しているか否かの判定。 設定している場合はtrueが付与されるTRUE
トラフィック ソースセッションのデフォルト チャネル グループセッション流入時の流入チャネル。 参照元とメディア等によって分類されるReferral
セッション参照元またはメディアセッションの参照元と メディアを組合わせものyahoo/cpc
プラットフォーム /デバイスデバイスデバイスの名称Xperia 10 II
デバイスカテゴリ閲覧時のデバイスの大分類Desktop,Mobile,Tablet
デバイスのブランドデバイスのブランド名Samsung
デバイスモデルデバイスのモデル名iPhone 12.8
ブラウザブラウザの名称Safari
ブラウザのバージョンブラウザのバージョン25.1
プラットフォームプラットフォーム名。 Web/iOS/AndroidのいずれかWeb
モバイルモデルモバイルデバイスのモデル名称iPhone 11
言語ブラウザあるいはデバイスの言語English
ページ /スクリーンページタイトルウェブページのタイトルhideharu blog
ページの参照URL1つ前のページのURL。 Page_referrerのイベントパラメータで指定
ページの場所表示されているページのURL。 Page_locationのイベントパラメータで指定。 ドメイン、パラメータ等全て含むhttps://www.example.com/store /contact-us?query_string=true
ページ階層とスクリーンクラスウェブページの表示されているURLのホスト名と クエリ文字列の間の部分のみ/store/contact-us
ページ遷移+クエリ文字列ウェブページの表示されているURLの ホスト名以降の部分のみ/store/contact-us?query_string=true
ホスト名表示されたページのURL(ドメインのみ)www.example.com
ランディングページセッションで一番最初に見たページ/business/about.html
ユーザーユーザー名オーディエンスの名称。 「設定」の「オーディエンス」で作成が可能3回以上購入
新規/既存過去7日以内に初めてサイトを訪れた場合は新規、 過去7日以上前に初めてサイトを訪れた場合は既存。 新規・リピートとは定義が違う既存
ユーザー属性インタレストカテゴリユーザーが興味関心を持っているカテゴリ。 Google Signalが有効になっている必要ありMedia&Entertainment /TV Lovers
性別ユーザーの性別分類。 Google Signalが有効になっている必要ありMale
年齢ユーザーの年齢レンジ分類。 Google Signalが有効になっている必要あり25-34
リンクリンクID外部リンククリック時に、 リンクに指定されれていたID (id=”XXXXXX”)register
リンクテキスト外部リンククリック時に、 リンクに指定されれていたテキストコーポレートサイト
リンクドメイン外部リンククリック時に、 リンクに指定されれていたドメインhideharublog.com
リンクのクラス外部リンククリック時に、 リンクに指定されれていたクラス名 (class=”XXXXXX”)externalLink
リンク先URL外部リンククリック時の リンク先のURL
時刻日付日付。YYYYMMDD形式20220522
月。01~12の値を返す8
全般スクロール済みの割合拡張計測機能を使ってスクロールを取得している際に、 90%までスクロールしたらtrueの値を設定。 Percent_scrolledのイベントパラメータ名で設定。90
ファイルの拡張子ファイルダウンロード時の拡張子名。 File_extensionのイベントパラメータで設定pdf
ファイル名ファイルダウンロード時のファイル名。 File_nameのイベントパラメータで設定/menu/dinner-menu.pdf
検索キーワードサイト内検索時の検索キーワード。 Search_termのイベントパラメータで設定セッション
表示拡張計測機能を使ってスクロールを取得している際に、 90%までスクロールしたらtrueの値を設定。 Visibleのイベントパラメータで設定TRUE
方法イベントがトリガー(実行)された方法を取得。 methodのイベントパラメータで設定POST
地域アクセスしたユーザーの国Japan
市区町村アクセスしたユーザーの市区町村Osaka
地域アクセスしたユーザーの都道府県Tokyo
動画動画URLユーザーが閲覧した動画のURLhttps://www.youtube.com/xxx
動画のタイトルユーザーが閲覧した動画のタイトル

ユーザーディメンション

以下の項目は「ユーザーディメンション」と呼ばれ、「自動」で取得されます。

・Age:年齢層の分類
・AppStore:アプリをダウンロードしたストア名
・AppVersion:アプリのバージョン情報
・Browser:ブラウザの種類
など

その他の項目は、ヘルプをご覧ください。
» ヘルプ

意味を間違えやすいディメンション

正しい意味誤解されてる意味
新規/既存
(アプリのみ)
新規:初回訪問日から7日以内の訪問(何回目の訪問かは関係なく)
既存:初回訪問日から7日以上の訪問
新規:サイトを初めて訪れた
既存:サイトを2回以上訪れた
scrollイベントページの高さの90%までスクロールした時にのみ計測してくれるどこまでスクロールしたかを計測してくれる
3種類ある流入元分類セッションのデフォルトチャネルグループ:訪問時の流入チャネルが、訪問ごとに設定される
最初のユーザーのデフォルトチャネルグループ:ユーザーの初回訪問時の流入チャネルが訪問ごとに設定される(directなどの例外を除き、初回にセットされたものが反映され続ける)
デフォルトチャネルグループ:コンバージョンしたデータのみに対して付与される、流入チャネル。設定しているコンバージョンモデル等によって設定される項目は変わる
3つの違いがわからない
コンバージョンイベントtrue(コンバージョンとして登録されたイベント)あるいは(not set)のいずれかが表示されるコンバージョンしたイベント名の一覧が出てくる
ページローケーションhttps://から始まるURL全て。
ページのディメンションの違いは以下のとおり。
ページタイトル:ページのタイトル名
ページローケーション:ページの完全なURL 
例)https://www.ga4/wp-admin/post.php?post=2733&action=edit
ページパス+クエリ文字列:ドメイン部分を除いた、パラメータありのURL 
例)/wp-admin/post.php?post=2733&action=edit
ページパスとスクリーンクラス:ドメインとパラメータ部分を除いたURL 
例)/wp-admin/post.php
ホスト名:ドメイン部分 
例)https://www.ga4/
URL的な何か
検索キーワードサイト内検索で利用されたキーワード検索エンジンからの流入キーワード

GA4でよく使う指標

指標とは

指標とは、「○○ごとに△△を見る」といったときの△△の部分を指します。

指標は数値で表されます(例:ページビュー・コンバージョン数・滞在時間・離脱率)。

GA4のレポートの表では、横に表示されます。

データ探索」では、指標の横の[+]をクリックすると、

大枠の「カテゴリ」の中に、指標が表示されています。

よく使う指標

以下に、よく使う指標を列挙しました(参照:ヘルプ)。

カテゴリ指標名意味
イベントイベントの値イベントで取得している値の合計。 Valueのイベントパラメータから算出
イベント数イベントの発生回数
キーイベント設定したキーイベントの発生回数
セッションあたりのイベント数イベント数÷セッション数
ユーザーあたりのイベント数イベント数÷アクティブユーザー数
初回訪問ウェブサイトを初回訪問した人数。 first_visitのイベント回数で計測
セッションエンゲージのあったセッション数エンゲージメントが発生したセッション数
エンゲージのあったセッション数 (1ユーザーあたり)エンゲージメントのあったセッション数 ÷ユーザー数
エンゲージメント率エンゲージメントのあったセッション数 ÷セッション数
セッションウェブサイトへの訪問数。 Session_startのイベント数をカウント
ユーザーあたりのセッション数セッション数 ÷アクティブユーザー数
セッションのキーイベントレートキーイベントが発生したセッション数÷セッション数
平均セッション継続時間セッションの平均表示時間
直帰率1-エンゲージメント率
ページ /スクリーンセッションあたりのページビュー数表示回数÷セッション数
ユーザーあたりのビュー表示回数(ブラウザでのページ表示及びアプリでの画面表示)÷アクティブユーザー数
閲覧開始数該当ページや画面でセッション最初のイベントが 発生した回数(ページや画面単位で利用)
表示回数ブラウザでのページ表示回数。 リロード等もカウントされる
離脱数該当ページや画面でセッション最後のイベントが 発生した回数(ページや画面単位で利用)
ユーザーセッションあたりの平均エンゲージメント時間エンゲージメント時間(ブラウザが前面にあった時間) ÷セッション数
ユーザー エンゲージメントブラウザが前面にあった時間の合計
総ユーザー数サイトを訪れたユニークな人数
リピーター数サイトの訪問が2回目以上の人数
新規ユーザー数サイトを初めて訪れた人数。 First_visit及びfirst_openのイベント数
アクティブユーザー数ユーザーに1秒以上画面が前面に表示されたユーザー数
ユーザーキーイベントレートキーイベントが発生したユーザー数÷利用ユーザー

※エンゲージメントについては、こちらを参照ください。

意味を間違えやすい指標

正しい意味誤解されてる意味
直帰率1-エンゲージメント率 
※エンゲージメントは以下3つのいずれかを満たした訪問
・2ページ以上閲覧
・10秒以上閲覧(管理画面で最大60秒まで変更可能)
・コンバージョンイベントが発生
1ページだけ見てサイトを離脱した訪問の割合
表示回数ウェブの場合は「ページビュー」、アプリの場合は「画面の表示回数」なにかが表示された回数
総ユーザー数とアクティブユーザー数総ユーザー数:サイトを訪れた訪問者数(Cookie等でユニークユーザーを判別)
アクティブユーザー数:エンゲージメントしたセッションがあったユーザー数、あるいは、first_visitイベント発生、あるいは、page_view、scroll、user_engagementのengagment_time_msecが発生したユーザー数
違いがよくわからない

GA4の指標をUAと比較

さきほどの項では、GA4でよく使う指標について紹介しました。

この項では、指標において、UAとGA4とを比較します。

UAからGA4に変わり、
・無くなった
・名前が変わった
・名前は同じだけど注意が必要
という指標を以下に列挙しました。

UA指標名GA4指標名備考
ユーザーユーザーの合計数GA4の「ユーザー」は アクティブユーザー数を指し、 定義が違う
新規ユーザー新しいユーザー
セッション時間後述する セッションあたりの平均エンゲージメント時間 ✕セッション数で計算
直帰数
直帰率
平均セッション時間セッションあたりの 平均エンゲージメント時間
ヒット数イベント数
目標の完了数コンバージョン
目標値イベントの値コンバージョン時にのみ イベントの値を設定すれば代替可能
コンバージョン率手動で計算が必要
閲覧開始数閲覧開始数探索レポート内のみで利用可能
ページビュー数表示回数
ページ/セッション手動で計算が必要(表示回数÷セッション) ユーザーあたりのビュー数は別途存在
ページ別訪問数セグメントを作成して該当ページを 閲覧したセッション数を表示
合計ページ滞在時間平均エンゲージメント時間✕表示回数で計算
平均ページ滞在時間平均エンゲージメント時間エンゲージメント > ページとスクリーン のレポートでのみ表示
exit(離脱数)離脱数
離脱率離脱数÷表示回数で計算を行う
ランディングページ数 (入口数)ランディングページ
検索回数view_search_results左記イベントでフィルタリングして確認
合計イベント数イベント数
イベントの発生 したセッションセッションGA4の場合は全セッションにてイベント発生。 特定イベントのセッション数を見る場合は イベントをフィルタする

※エンゲージメントについては、こちらを参照ください。

以下では、変わった項目の中で注意すべきものを補足します。

  • セッション
  • 離脱率
  • 直帰率
  • コンバージョン
  • エンゲージメント

セッション

セッションは、以下のように定義が変わっています。

項目UAGA4
セッションの長さ最後のページ表示時間 – 最初のページ表示時間最後のイベント発生時間 – Session_Startのイベント発生時間
セッション最長の長さ24時間特に制限なし
別セッションに なるためのヒット間隔デフォルト30分 管理画面で変更可デフォルト30分 管理画面で変更可
流入元が変わった 時の挙動新しいセッション新しいセッションにならない
日をまたいだ場合の セッションの挙動セッションが切れて 別セッションになる別セッションにならない (訪問回数は日ごとに 1ずつカウントされる)

セッションの計測はGA4で精度が上がり、

・セッション長さ:GA4の方が長くなる
・セッション数:GA4の方が少なくなる
傾向にあります。

離脱率

UAでは分母がページビューでしたが、GA4では、分母がセッションになりました。

例)以下の3つのセッションがあった場合
1)ページA⇒ページB⇒ページC
2)ページA⇒ページC⇒ページB⇒ページA
3)ページB⇒ページA⇒ページC

UAの場合のページAの離脱率:
ページAが最後だった回数=1回
ページAのページビュー数=4回
ページAの離脱率=1÷4=25%

GA4の場合のページAの離脱率 :
ページAが最後だった回数=1回
ページAが存在するセッション数=3回
ページAの離脱率=1÷3=33%

直帰率

GA4では、直帰率は「1-エンゲージメント率」です。

エンゲージメントは以下3つのいずれかを満たした訪問:
1)2ページ以上閲覧
2)10秒以上閲覧(管理画面で最大60秒まで変更可能)
3)コンバージョンイベントが発生

GA4とUAで明確に定義が違う用語の1つです。

サイトに訪れて2分ページを見て離脱した場合、UAでは直帰になりますが、GA4では直帰になりません(エンゲージメントになります)。

そのためGA4のほうが直帰率が低く出ますので、比較に意味が無いことを覚えておきましょう。

エンゲージメント

GA4では新たにエンゲージメントと指標が登場しました。

エンゲージメントは以下のいずれかを満たしたらカウントします。
・10秒以上の滞在(管理画面で変更可)
・2ページ以上の閲覧
・CVイベント発生

レポートで表示されます。

ユーザー

「ユーザー」という指標で、「アクティブユーザー」と表示される場合は、実ユーザー数ではなく、エンゲージメントのあったユーザー (user_engagementというイベントで計測)です。

エンゲージメントのあったユーザー
=1秒以上のページ表示があった
という条件。

実ユーザー数を見る場合は、「探索」機能の「ユーザーの合計数」の指標を利用します。

コンバージョン

UAでは、1回の訪問で複数回目標を達成しても、コンバージョンは「1」としかカウントされません。

GA4では、1回の訪問で複数回目標を達成した場合は、その回数分だけカウントされます。

そのため、設定している目標によっては、GA4のほうがコンバージョン数が高くなる傾向です。

GA4の学習におすすめの本

以下を選べば間違いありません。
もちろん私も購入しました(^o^)/

まとめ

GA4におけるディメンションと指標について解説しました。

GA4では、UAと比較して
・名前が変わっているもの
・定義がかわっているもの
があるので、

正しく理解していないと、
・該当するディメンションや指標を探す時間がムダになったり、
・同じ期間であってもなぜかUAとGA4で数値が違う…と慌てたり、
するでしょう。

そうならないように、GA4におけるディメンションと指標を最初に理解しておくのが大事です。

本記事がその手助けになれば幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次