GA4イベントとは?
① GA4イベントの概要
GA4(Google Analytics 4)は、ウェブサイトやアプリのユーザー行動を追跡するための強力なツールです。
GA4において「イベント」とは、ユーザーがサイトやアプリ内で行う特定のアクションを指します。
クリック、ページビュー、スクロールなど、様々なユーザー行動がイベントとして記録されます。
ユニバーサルアナリティクス(UA)では、「ページの表示」が計測の基本単位でしたが、GA4では、計測の基本単位は「イベント」に統一されました。
GA4では、ページビューも「イベント」として計測されます。
| データ種別 | UA | GA4 |
|---|---|---|
| ページビュー | ページビューとして計測 | イベントとして計測 |
| イベント | イベントとして計測 | イベントとして計測 |
| Eコマース | Eコマースとして計測 | イベントとして計測 |
イベントのデータは、ユーザーの行動を詳細に分析するための基礎となります。
例えば、ユーザーがどのボタンをクリックしたのか、どのページで離脱したのかといった情報を把握することができます。 これにより、サイトやアプリの改善点を見つけ、ユーザーエクスペリエンスの向上に役立てることが可能です。
GA4では、イベントの設定が柔軟であり、ビジネスのニーズに合わせたカスタマイズが容易です。 そのため、マーケティング戦略やユーザーインサイトを深めるために、GA4のイベント機能を活用することは非常に重要です。
② なぜイベントに統一されたのか?
「ページが表示」されたらデータを取るという従来の計測方式は、アナリティクスが登場した2005年当時はそれで良かったんです。
なぜかというと、当時はWebサイトのデータだけを収集すれば、ユーザー行動のおよそ把握できていたから。
しかし、テクノロジーの進化にともない、以下のような問題がでてきました。
- 普及したアプリにはページという概念がそもそもない
- スマホやタブレットなど複数のデバイスが使われるようになり、ユーザー行動を追いづらくなった
- 1ページ内で完結する動画が普及し、「3秒で離脱 vs 30分動画を見て離脱」というユーザー行動の差を把握しづらくなった
上記のような課題に対して、Googleはアナリティクスに改良を重ねてきましたが、そろそろ限界に達してきていました。

そこで、Googleは思い切ってアナリティクスをリニューアルし、計測方式を「イベント」に統一しました。
ユーザーが行動を起こしたら(=イベントが発生したら)データを取るという方法に統一したほうが、ユーザー行動を把握しやすくなるからです。
たとえば、GA4では、ユーザーがあるページを最後までスクロールすると、scrollというイベントが発生します。
このscrollイベントを見ることで、「3秒で離脱 vs 完読して離脱」というユーザー行動の差を把握できるようになります。
もちろん、従来のアナリティクスでもイベントを「実装」することで、上記のようなイベントを計測することはできましたが、手間でした。
対して、GA4では、よく使われるイベントが自動収集されるので、便利になりました。
また、もともとアプリ版アナリティクス(Firebaseアナリティクス)は、計測単位がイベントなので、Webとアプリとも、計測単位がイベントに統一されます。
その結果、Webとアプリの横断分析もやりやすくなり、前述した課題も解決できるようになりました。
このように、Googleは、アナリティクスを思いきって再設計し、計測単位をイベント単位に統一することで、ユーザー行動を把握しやすい解析ツールへと進化させたわけです。
上記については以下の記事でも解説してますので、あわせてご覧ください。
» Googleアナリティクス4(GA4)とは?特徴やUAとの違いを解説!
③ イベントの重要性
イベントの追跡は、ユーザーの行動を理解するための最も重要な手段の一つです。
イベントデータを分析することで、ユーザーのニーズや関心を把握し、それに基づいた施策を実行することができます。 たとえば、特定のページで多くのユーザーが離脱している場合、そのページのコンテンツやデザインを改善する必要があるかもしれません。
また、イベントデータは広告キャンペーンの効果測定にも役立ちます。 広告クリック数やコンバージョン数を追跡することで、広告の効果を正確に評価し、予算の最適化が可能です。
イベントデータを活用することで、マーケティングROIを最大化することができるでしょう。
GA4では、イベントのデータを直感的に可視化できるダッシュボード機能も充実しています。 これにより、データの理解が深まり、迅速な意思決定が可能となります。
GA4イベントの基本
① イベントの仕組み
GA4のイベントは、ユーザーの特定のアクションをトリガーとして記録されます。 たとえば、ページビュー、クリック、フォーム送信などが代表的なイベントです。
イベントは「イベント名」と「イベントパラメータ」で構成されており、これらを組み合わせることで詳細なデータを収集できます。
イベント名は、イベントの種類を識別するためのラベルです。 イベントパラメータは、イベントに関する追加情報を提供します。
例えば、「purchase」というイベント名に対して、「value」や「currency」といったパラメータを設定することで、購入金額や通貨を記録することができます。
GA4では、イベントの設定が非常に柔軟であり、ビジネスのニーズに応じてカスタマイズが可能です。 特定のユーザー行動を詳細に追跡したい場合、カスタムイベントを作成することもできます。
② イベントとセッションの違い
イベントとセッションは、ユーザー行動を分析するための基本的な概念です。
イベントは特定のアクションを記録しますが、セッションはユーザーがサイトやアプリを訪れてから離脱するまでの一連の行動を記録します。
セッションは通常、30分間の非アクティブ状態でタイムアウトします。 つまり、ユーザーがサイトを離れてから30分以内に戻ってきた場合、それは同じセッションとして記録されます。
一方、イベントはセッション内で発生する複数のアクションを記録します。
GA4では、イベントベースのデータ収集が中心となっており、従来のセッションベースの分析とは異なるアプローチが取られています。
イベントベースの分析により、ユーザーの詳細な行動を把握し、より精緻なデータ分析が可能となります。
イベントとセッションを適切に理解し、使い分けることで、GA4を効果的に活用することができます。
GA4で取得される/できる4種類のイベント
GA4で取得される/できるイベントは4種類あります。
- 自動収集イベント
- 拡張計測機能イベント
- 推奨イベント
- カスタムイベント
① GA4の自動収集イベント
自動収集イベントの種類
GA4には、標準で自動収集されるイベントがいくつかあります。
これらのイベントは、特別な設定を必要とせずに自動的に収集され、ユーザー行動の基本的なデータを提供します。
リストは以下公式ヘルプに記載があります。
主な自動収集イベントには以下のようなものがあります。
| イベント名 | 意味 | イベントパラメータ |
|---|---|---|
| app_remove(アプリ) | アプリがAndroidデバイスから削除されたときに計測 | 専用パラメータは無し |
| app_update(アプリ) | アプリが新しいバージョンに更新された時 | previous_app_version(更新前のアプリのバージョンID) |
| frist_visit(アプリ、ウェブ) | アプリの初回起動あるいはウェブサイトの初訪問時 | 専用パラメータは無し |
| page_view(ウェブ) | ページが読み込まれる、あるいは閲覧履歴のステータスが更新された時 | page_location(ページのURL) page_referrer(前のページのURL) |
| session_start(アプリ、ウェブ) | ユーザーがアプリやウェブサイトを訪れた時、セッションの開始時に取得 | 専用パラメータは無し |
これらのイベントは、GA4の導入直後から自動的に記録され、ユーザーの基本的な行動を追跡するための基礎データとなります。
また自動収集とは別にユーザー単位で紐づく自動取得されるディメンション(イベントのパラメータ)が存在します。主な内容は以下のとおりです。
| ディメンション名 | タイプ | 意味 |
|---|---|---|
| 年齢・性別・インタレストカテゴリ(アプリ、ウェブ) | テキスト | サイトを訪れた年齢層・性別・興味感心。GoogleシグナルをONにすると計測可能 |
| ブラウザ(ウェブ) | テキスト | 利用しているブラウザの種別 |
| 大陸・亜大陸・国・地域・市区町村(アプリ、ウェブ) | テキスト | アクセスしたユーザーの在住エリア(IPアドレスを元に判断) |
| デバイスカテゴリ(アプリ、ウェブ) | テキスト | デバイスのカテゴリ(PC・モバイル・タブレット) |
| OS(アプリ、ウェブ) | テキスト | ユーザーが利用しているオペレーティング・システム |
| 新規/既存(アプリ) | テキスト | 新規:最初にアプリを起動したのが過去7日以内 既存:最初にアプリを起動したのが7日以上 ※新規(初訪問)、リピート(2回目以降の訪問)とは定義が違うので要注意 |
最新のリストは以下をご覧ください。
自動収集イベントのメリット
自動収集イベントの大きなメリットは、設定の手間をかけずに基本的なユーザー行動データを得られる点です。
これにより、GA4の導入初期段階から有用なデータを収集し、分析を開始することができます。 自動収集イベントは、データ収集のベースラインを提供し、より詳細なカスタムイベントの設定をサポートします。
また、自動収集イベントは、データの一貫性と精度を確保するのにも役立ちます。 設定ミスや漏れがないため、信頼性の高いデータを得ることができるのです。
② GA4の拡張計測機能イベント
拡張計測機能の概要
拡張計測機能は、GA4において追加で有効化できるイベントのセットです。
これにより、より詳細なユーザー行動データを収集することが可能となります。 拡張計測機能には、以下のようなイベントが含まれます。
- scroll
- click
- view_search_results
- file_download
- video_start 他
- form_start 他
これらのイベントは、特定のユーザー行動を詳細に追跡し、サイトやアプリの利用状況を深く理解するために役立ちます。
詳しくは以下をご覧ください。

設定方法と利用例
拡張計測機能を有効化するためには、GA4の管理画面から設定を行います。
管理画面の「データストリーム」から「拡張計測機能」を選択し、必要なイベントを有効化することができます。
例えば、ビデオコンテンツを提供しているサイトでは、ビデオの再生開始や完了を追跡することで、ユーザーがどの程度ビデオを視聴しているかを把握することができます。
拡張計測機能を活用することで、ユーザーの詳細な行動データを得て、コンテンツの改善やマーケティング施策の最適化に繋げることができます。
③ GA4の推奨イベント
推奨イベントの種類
GA4には、特定の業種や目的に応じた推奨イベントがいくつか用意されています。
これらのイベントは、特定のアクションやコンバージョンを追跡するための標準的なイベントです。 主な推奨イベントには以下のようなものがあります。
- purchase: 購入
- add_to_cart: カートに追加
- sign_up: 新規登録
- login: ログイン
これらの推奨イベントは、GA4のベストプラクティスに基づいて設計されており、効果的なデータ収集をサポートします。
詳しくは以下をご覧ください。
推奨イベントの活用方法
推奨イベントを活用することで、業種やビジネスモデルに特化したデータ分析が可能となります。
例えば、Eコマースサイトでは、購入やカート追加のイベントを追跡することで、ユーザーの購買行動を詳細に分析できます。
推奨イベントを適切に設定することで、コンバージョン率の向上やマーケティング施策の最適化に役立つデータを得ることができます。
GA4では、推奨イベントの設定も比較的簡単で、コードを少し修正するだけで導入が可能です。 これにより、迅速かつ効果的にデータ収集を開始することができます。
④ GA4のカスタムイベント
カスタムイベントとは
GA4では、ビジネスの特定のニーズに応じてカスタムイベントを作成することができます。
カスタムイベントは、標準の自動収集イベントや推奨イベントでは対応できない特定のユーザー行動を追跡するために使用されます。
アコーディオンやハンバーガーメニューのクリック、90%以外のスクロール率の計測、読了の計測、検索結果件数の取得など用途は幅広いです。
カスタムイベントの作成方法
カスタムイベントの作成方法は、GA4の管理画面で作成する方法と、GTMで作成する方法の2つがあります。
GA4の管理画面で作成する方法は以下の通りです。
- GA4の管理画面で「イベント」を選択
- 「イベントを作成」をクリック
- イベント名と必要なパラメータを設定
- 保存して完了
例えば、特定のキャンペーンに関連するボタンのクリックを追跡するために、「campaign_click」というカスタムイベントを設定することができます。
詳しくは以下をご覧ください。

カスタムイベントの使用例
カスタムイベントは、特定のビジネスニーズに応じた詳細なデータ収集を可能にします。
例えば、ウェビナーの参加登録を追跡するために「webinar_signup」というカスタムイベントを作成することができます。 これにより、ウェビナーの効果測定や参加者の行動分析が可能となります。
また、カスタムイベントは、特定のマーケティング施策の効果を詳細に分析するためにも役立ちます。
例えば、新しいプロモーションページの訪問を追跡するために「promo_page_view」というカスタムイベントを設定することで、プロモーションの成功度を評価することができます。
カスタムイベントを活用することで、ビジネスの具体的な目標に対して最適なデータを収集し、戦略的な意思決定を支援することができるのです。
イベント利用の制限事項
イベント利用には以下の制限事項があります。
